こんにちは。こあべです。
今回は、誰かの疑問に記事でお答えする知識シェア。
「それって何なん?」シリーズ
「ポイントと、税金の話」編 をお送りします。
※知識シェアのコンセプトはこちら。
今回の疑問は…「ポイントの税制回りどうなってんの?」
というポイント大好き日本人でも認知度低そうな内容です。
この記事では、
・ポイントサイトを活用した副業でポイントを獲得した場合
・ポイント投資でまとまった運用益が上がった
そんな方の税金に関する疑問にお答えします!
今日のメニュー!
- 基本情報:国税庁の見解は?
- 報酬としてポイントが付与される副業で獲得した場合
- ポイントサイトを活用した副業でポイントを獲得した場合
- ポイント投資でまとまった運用益が上がった場合
- 番外編:マイナポイントは一時所得課税対象!
- まとめ
基本情報:国税庁の見解は?
まずは我らがボス、国税庁の見解を確認します...。
※令和3年4月1日時点の法令に基づいた情報
・大前提:「企業発行ポイント」は「値引き」として取り扱う。
・通常の商取引で取得したポイントを得た場合
値引きと判断できる。原則経済的利益に該当しない(非課税)。
・キャンペーンなど臨時・偶発的に取得したポイント
値引きに伴う付与に当たらない。取得ポイント使用相当額が課税対象(一時所得)。
当該年分の一時所得金額に算入(課税対象:一時所得)
・所得控除の対象となる支出(医薬品等)にポイントを使用した場合
ポイントを使用した支払金額をもとに所得金額及び所得控除額を計算、申告が必要(控除対象:医療費控除)
これだけを見ると、アフィリエイト、ポイ活で得たポイントは使用相当額を一時所得として申告せよと解釈できますがその真意は。
基本的な考え方を理解したうえで、より具体的なケースにすすみます。
【今回の「これってなんなん?」事例】
報酬としてポイントが付与される副業で獲得した場合
例)特定のサービスに現金500万円を出資し、翌年課税期間中に50万ポイントを配当として受け取った
【端的な結論】
・ポイントを現金に換金した総額が20万円を超えた場合、課税対象(雑所得)
・ポイントで物品が購入できる場合、ポイント使用相当額が課税対象(一時所得)
※いずれも当該年分の各総所得金額に算入(雑所得、一時所得)
【本件の根拠】
本報酬で得たポイントは下の手順で現金に換金して使用する必要があります。
【ポイント(報酬)獲得→出金申請→指定の銀行口座着金】
※出金申請時には一定の手数料を「ポイント」で支払う
この仕組みは「現金化したポイントは雑所得課税」の原則により課税対象となります。
また、報酬(ポイント)に直接購入の機能がある場合、ポイントとして物品、サービスを購入した時点での課税(一時所得)も適用、課税対象と考えられます。
以上、私見をまとめました。
また、この案件を取り扱う契約書には
・報酬受給者は、納税義務が発生するため正しく税務申告すること
・申告の詳細は所轄の税務署等に問い合わせること
との記載がありますが、具体的な申告方法を謳っていません。
今後の具体的な納税方法の記載を期待します。
※参考
No.1907 個人が企業発行ポイントを取得又は使用した場合の取扱い|国税庁
ポイントサイトを活用した副業でポイントを獲得した場合
例)ポイントサイトの案件に応募し、年内に50万ポイントを獲得した
【端的な結論】
ポイントを現金、電子マネーに換金した総額が20万円を超えた場合、課税対象(雑所得)
いわゆる「ポイ活での課税」です。
ポイントでの副業ではアフィリエイトなど多様なものがありますね。
おまけ:ポイントサイト報酬の経費精算の考え方
・ポイントサイトで使用したインターネット回線の利用額を按分して経費参入できる。
※参考
ポイントサイトで稼いだら確定申告は必要? | マネーフォワード クラウド
ポイント投資でまとまった運用益が上がった場合
例)ポイントを使用して株式等を購入できる証券会社等において50万ポイントを使用して株式を購入、翌年100万円で売却して50万円の売却益を得た
【端的な結論】
ポイント使用相当額・売却益の2段階で課税されます。
1.株式取得年に使用した50万ポイント(ポイント使用相当額)を他の一時所得総収入金額に算入して課税
2.売却額から取得費を引き去った50万円に課税
現金の場合は給与収入としての課税があるため、ポイントの場合と変わらず課税されていますね。
※参考
ポイント投資(投資信託・国内株式)の税金について教えてください
番外編:マイナポイントは一時所得課税対象!
以前に弊ブログでも取り上げたマイナポイント。
今回の記事を作成する上で「課税対象」であると知り驚いたのでおまけネタとして投下。
国税庁サイトを覗いてみると、他の一時所得に算入して20万円を超える場合、確定申告が必要ということ。
(以下、国税庁FAQより抜粋)
…これは気づけと言う方が無謀!!該当する方、ご注意ください。
まとめ
ポイントに課税されるのは、
・使用して物品を購入した場合(一時所得)
・現金化した場合(雑所得)
場合ということがわかりました。
一時・雑それぞれの総所得に合算する形のため「知らないだけで実は課税対象」の方もいるかも?
※本記事の内容は筆者の私見を含みます。所得税の納付に際しては居住地の管轄税務署に問い合わせのうえ正しく納付してください。
今回も誰かの「そうだったのか!」に貢献できていれば幸いです。
こあべの雑記帳では引き続き、「これって何なん?」のテーマを募集しています。
ご依頼は こちら まで。
【本記事の参考サイト】
ポイントの税金①(基本編:ポイントに税金はかかる?非課税?) | 岡山の澁谷典彦税理士事務所
ポイントサイトの税金は一時所得?雑所得?国税庁見解を基に解説|投資副業OLえまっち 爆益資産形成ブログ
手持ちポイントを増やす「ポイント投資」とは? 税金はかかるの? – マネーイズム