こあべの身の丈雑記帳

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【NISA2024】新NISAの投資戦略+出口戦略を考える

 

こんにちは。こあべです。

 

2023年度税制改正大綱が確定し、NISA拡充について度々取り上げられています。

 

 

そして金融庁では、新しいNISA制度のページも目下制作中。

執筆時点では近日公開表示が出ています。

www.fsa.go.jp

 

今回は、私も気にしているNISAほか、国による資産課税免除施策について変更点を掘り下げます。

 

今日のメニュー!

 

そもそもNISAとは?

言わずと知れた制度だと思いつつ改めて調べてみました。

金融庁先生の特設ページはこちら

www.fsa.go.jp

将来の売却益にかかる所得税が非課税になるよ、ということですね。

 

 

今回注目の変更点は…

「一般NISA、つみたてNISAの抜本的な拡充」

・2024年度から統合NISA提供開始

・つみたて・一般2つのNISAを統合し1つの口座で管理

少額投資非課税制度(NISA)の年間投資枠を360万円に広げる

・制度の恒久化
24年から配当金、譲渡益に税金がかからずに投資できる期間を恒久化

・つみたて型:年間投資枠を40万円→120万円に拡大(月間10万円)

・一般型:一般NISAを「成長投資枠(仮)」と名称変更、投資枠を120→240万円に拡大

・生涯の非課税投資枠1800万円の設定
生涯通算で1800万円の投資上限枠を設ける(富裕層に恩恵が偏るのを防ぐため)

・1800万円のうち1200万円は成長投資枠の対象商品に投資できる

・生涯枠は買い付け残高で管理する

 

※参考

 

 

変更を踏まえた投資戦略・出口戦略

MISSION:生涯1800万円(成長投資枠1200、つみたて枠600万円)投資枠で生活を豊かに!

これが大目的。

そして、
「恒久化により、年内に年間投資枠をすべて使い切る必要性がなくなった」


このことを前提に考えると、時成長投資枠も時間をかけて使うことができるようになったということ。

自分の年齢から逆算し、想定する運用期間は現行つみたてNISAと同じ「20年」とします。

時間を味方に付けた合理的な運用方法は「下げ相場で買い増す」手法でしょうか。

 

具体的な手段は、

つみたて枠:現状と同様のローコストインデックス投信を増額して買い付け続ける
※指数低迷時には買い増し、好調時は少なく買う調整を行う

成長投資枠:事前にリストアップした長期保有前提の配当銘柄、ETFREITなどを定期的に買い付け、下落時にはより多く買い増す
※特定口座での単元未満取引と同様の要領で取引できればベター

また、特定口座ともNISA成長投資枠内でも損益通算できないことは押さえておかなければいけない事実かなと思います。

 

そして始めるより大切な出口戦略

20年後に1800万円の生涯投資枠を使い切ると想定するなら、その後訪れる決断がメインディッシュです。

「どのタイミングで、どの銘柄を、どの程度、何年間に渡って、何の目的で、取り崩すか?」

ワクワクしますね。

 

増やす目的あってこその投資です。投資は手段。

 

そして、新NISAは出口を想定しようとすると時間的な不確定要素が多くなりました。

資金額が増えたと同時に、「どう使うか」の判断難易度が非常に高い。

入り口から出口までの指針を定めて「運用環境改正大綱」を制度移行中の2023年内に作成します。

 

…やっぱりワクワクしますね。

 

 

疑問+漠然と思うこと

・現行制度からの移行の扱いは?
もちろんスムーズな引き継ぎを前提に、成長投資枠に対して特定口座で買い入れた株式を統合できたり…しないよねぇ!?

・成長投資枠での単元未満株取引の有無
つみたてNISA@楽天証券と並行してSBI証券特定口座で配当目的の単元未満株取引をしている私。今回も証券会社によって異なるなら、乗り換えを踏まえて検討したい。
※現行の一般NISAでは可能ですね

・2024年以降の非課税口座開設数、どう増やす?
政府の思惑は「その貯蓄、国の成長に回してください」だと思いますが、現行制度での口座数は1800万程度。「お金を学ぶ」ことから始め、その後の貯蓄、投資への橋渡しになる教育プログラムがあれば非課税というインセンティブが理解されて口座数への反映が期待できそう、と考えています。

iDeCoとも部分統合してほしい
今回の改正で恒久化となったNISA。「長期」を標榜する性格的にiDeCo(個人型確定拠出年金)との区分けが薄まった、ふうに思います。
→途中で売買ができるNISAとできないiDeCo
→年末調整不要なNISAと必要なiDeCo
→売却益非課税のNISAと年金受給時の税負担が条件付きのiDeCo

共通する点、しない点を将来的に「確定拠出年金枠」も統合したものとなればシンプルだな、と妄想中です。

 

 

新NISAまとめと期待

NISA二度目の大幅改正。

「貯蓄から投資へ」に流れを変えたいメッセージを強く感じます。

それでも投資はツールであること、投資をしないという選択肢もあることに変わりはありません。

投資が必要と思う人は判断の連続です。
周りに流されず理解、決断し、それを「目的」とせずに将来を作る「手段」と考え、手元の生活資金を盤石にした後に「必要なだけ」投資、運用すること。

「お金を見つめる」ことから始め、その後の貯蓄、投資へ向かうルートが多くの人に知られるといいなと思います。

 

家計把握・見直し

貯蓄

非課税枠を使った長期積立投資

 

この道筋を理解してもらう金融教育の必要性が更に高まるきっかけになることにも期待します。

www.fsa.go.jp


同時に、投資は投資対象への応援を届ける手段にもなります。

今後の日本の成長を期待して行う行為(推し活)として啓発し、投資へのハードルが下がり、日本の成長の果実を分け合えることが真の資産所得倍増につながると信じています。

そしてお金の話が日常的にできる世の中になること、そのきっかけにもなってほしい。

 

お金という友達と過ごす時間を育んでいきたいなと考えるこの頃です。

 

今回も、どなたかの「そうだったのか!」に貢献できていれば幸いです。

 

参考

税制改正の概要 : 財務省

NISA年間投資枠360万円に拡大了承 税制改正で自民税調幹部会合: 日本経済新聞

金融経済教育推進会議|知るぽると

NISA特設Webサイト|金融庁