こあべの身の丈雑記帳

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【それって‥投資詐欺?】詐欺案件を回避する判断基準を紹介

 

こんにちは。

FP2級を目指しているこあべです。

 

1年が始まって2ヶ月目。「今年こそ投資を!」そんな方も多いのでは?

事実、2024年新NISA開始が発表され、貯蓄を投資に振り替える土壌は整いつつあります。

 

でも、投資案件って、詐欺もあるよね…?

そうですね。

 

今回は、投資案件の安全性チェックポイント…

「理解して、飛び込むかどうかの判断基準」

をまとめます。

 

今日のメニュー!

 

 

今回ご紹介するのは、運用資産を実践する私が周囲からの相談や詐欺案件情報網から得られる判断基準の一部です。

最終的な判断は自己責任で。

 

 

投資の「目的」を考える

「何のために投資するのか」?

 

私が口を酸っぱくして他人に伝えることとして、

「投資を目的にしない」ことがあります。

投資はあくまで最終手段。

 

月間収支把握:どれだけの収入をどれだけ支出しているのか

家計の最適化:気づかないうちにお金が貯まらない体質になっていないか

明確な目的と逆算投資:把握した余力を使って、いつまでに何を為すかを考えた投資

 

この考え方で年利4%を確保できれば、小金持ちを目指せると考えています。

時間がかかってもいいので、自分のお金をゆっくり育てていく感覚です。

 

私の投資の目的は「将来の子ども資金の積み上げ」

不自由ない教育とやりたいことを自由にできる子ども資金として、1500万円程度の確保を目指しています。

 

 

大前提:「わからない」ものには投資しない

そんな私が実践する資産運用の大前提です。

 

「お金を増やしたい」という考えが先行することも度々な個人投資家界。

何のために投資をしているかを考えると、「わからない」ものに関わるリスクを“取るべきではない”と判断できるはずです。

 

一般的な詐欺案件の判断基準としては

元本保証…安心を感じがちなこの条件。裏を返すと「いいエサ」なんです。

年利15%以上…高すぎる利率もエサになる

運用主体との距離感…「存在や誰が何をしているのか不明」運営主体は避けるのが吉。

 

そして、金融庁からの「詐欺的投資勧誘注意喚起」も大切なチェックポイント。

www.fsa.go.jp

 

これらを踏まえてこあべが具体的な検討項目として挙げるのは

・自分の求める利回りに合ったリスク形態か?

・自らの資金を投じるだけの社会的意義を感じられるか?

・出資対象が儲けるスキームが理解できるか?

があります。

今回取り上げるのは、「スキームが理解できるか?」の部分。

 

 

「出資対象が儲けるスキームが理解できるか?」について深掘り

この場合の「スキーム」とは「枠組みを持った計画」、転じて「投資対象が儲ける仕組み」と考えます。

優良と言われる投資信託ETFも、このスキームを明確に説明できる人は少ないのではないでしょうか。

 

私募のファンドや複雑な様式で出資者を募集する仕組債など、対象は星の数ほどありますが、今回の主題は

 

「理解して、飛び込むかどうかの判断基準」。

 

「理解する」ことを紐解いていきます。

 

 

今回の例は、「ICO案件」。

 

金融庁からの「未上場株式購入の勧誘に関する注意喚起」でIPO案件(上場前株式)について注意喚起がなされていますが、IPOの暗号資産版「未上場コイン(暗号資産)」を扱う案件です。

www.fsa.go.jp

 

こうしたICO案件に出資する場合のスキーム理解ポイントを考えます。

 

 

これだけは知っておきたいスキーム理解のヒント

いくつかのポイントに分けて整理します。

 

技術面

・案件に関わる技術の仕組みやトレンドを押さえる
ICO案件の場合:トークンがブロックチェーン上に実在するか
※詐欺案件はそもそもトークンが存在しないものが多々

 

運営者面

・案件関係者の経歴:詐欺関与歴が無いか
→断片的なインターネットの情報をつなげます

・紹介者のキャッシュポイント(儲かる仕組み)
→投資家から集めた資金を紹介者への還元や配当に充て続けるポンジスキームを採っていないか

・その企業が実在する証拠
→各国の経済産業省にあたる機関に企業番号が登録され、所在地に本社が存在するかどうか

・運用会社の今後の資金調達の計画と出口
→案件上の資金調達の進捗状況と個人出資者からの応募を締め切った後の調達先

その企業が儲けるスキーム
→本業で儲けが出ているのか、裏付ける情報があるか

・企業の財務が問題ないか(公開している場合)
→毀損した場合、他の出資者と共同訴訟を起こして自己資本から返還させる選択肢も

金融庁から案件や運用会社を名指しした注意喚起が出ていないか

・トップの考える到達目標と出口戦略が理解できるか

 

運用そのもののこと

・出資者への配当利回り
→年利15%以上ではないか

・出資金額と出資者数
→仲間を見つけることにつながる

 

出資者同士の繋がり

・他の出資者との情報交換できる繋がり

・信用できる口コミ(ポジティブ、ネガティブ)で「白」かどうか探る
→もしも「黒」でも先行者利益で逃げ切る方法も

 

その後のこと

・出資者側の出口戦略が明確に示されているか
トークン化した現金の返却手段、課税される税目の確認。
→詐欺案件とわかったとき先行者利益を確定していち早く抜けられれば利益残るかも

 

クーリングオフ制度が適用されるかどうかも確認できるとなおよし。

 

 

自らの資金を投じる以上、これらを調べ上げてスキームを理解することが最低限の基準、投資家の責任だと個人的に考えています。

 

 

まとめ

今回の記事では、投資案件について

「理解して、飛び込むかどうかの判断基準」

をお送りしました。

大前提は「やるならなくなっても死なない余剰資金で」。

 

もし「投資詐欺かも?」と思われる案件を調べる過程でこの記事に辿り着いた方がいれば、その「立ち止まる」過程はとても重要だと思います。

 

紹介者のいる案件の場合、ビジョンに共感して「素晴らしい!」と自分軸の目線で判断しがちになることを考えればなおさらです。

 

「世に出ていない案件なので調べても出てこない、時間の無駄」

「出資の締め切りが近い」

 

といった言葉を聞いたは、「自分だけが知っている」という優越感、「早く決断しなくては」と焦りと判断を混同して契約に結びつける、人間心理に則った超正攻法です。

 

詐欺師は営業のプロでもある、という一歩引いた目線で自分に突きつけられた事柄と向き合うこと。

 

今回挙げた条件で検索をかけ、膨大な情報から案件の”裏事情”を見ることをおすすめします。

 

こういった案件にふれることが多い方は普段からリテラシーを高める勉強を。

あわよくば勉強を娯楽に、娯楽を共有、相談できる相手づくりもできると、長い目で見た損失を防ぐ効果は右肩上がりになると考えています。

 

官公庁や関連公共団体が発信する教材が意外と知られていないのでご紹介。

 

lms.gacco.org

 

 

 www.gov-online.go.jp

 

 

 

おまけ:

最近は仕組債について金融庁から業界に対して問題意識を持って対応しています。

完全な詐欺だけでなく、資産を目減りさせないための運用先選びも重要になるこれから…

人生、深堀り甲斐がありますね!

www.nikkei.com

 

 

 

参考

投資詐欺にご注意を 気をつけるべき6つのポイント。相談窓口もご紹介。 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン

しゅんたろう@金融リテラシー (@shuntarotsu) / Twitter  

金融庁